ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「ふう、食べたー。」

皆アイスを食べて、まったり時間。

「でも、さっきは本当にびっくりしたなー!
若松課長の娘さんなんて。」

克のお父さんが言った。

「父もびっくりしているはずです。」

「きっとそうだね。
お父さん、帰ってくるの遅いんじゃない?
突発的な案件が多い部署だから。」

「そうですね。父も母も市役所なんですけど
遅い時は、22時くらいかな。
台風の時も災害の時も出ないといけないので
小さい頃から、おばぁちゃん家に
泊まることが多かったですね。」

「舞ちゃん、一人っ子でしょ?
お父さん達遅いと、寂しくなかった?」

「んー、寂しい気持ちもあるけど
仕事頑張ってるなーと思うので
その分、料理とか掃除とか協力できることを
探すようになったかな…。」

「お父さん!」

「母さん!」

克のお父さんとお母さんが顔を見合わせた。

「舞ちゃん、こんな子だけど
本当、末永くよろしくね。」

「僕も母さんも、舞ちゃんの味方だから!
何かあったらすぐ相談するんだよ。
克が何かしたら、プロレス技かけてやるから。」

「ふふふ、はい、こちらこそです。
こんな親切にしてもらえて本当嬉しいし
幸せだなぁと思います!」

舞と両親のやりとりに、笑みが溢れる克。

愁も翔もニコニコして聞いている。
一人っ子の舞は、新しい家族の一員に
なれたようで、とても嬉しそうだった。
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