ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「舞ちゃん、タオルケットここね。
これ歯ブラシ、舞ちゃん用で
置いていていいから。」

お母さんが寝る準備を整えてくれている。

「あ、舞ちゃん、さっきナプキン
あるかって言ってたでしょ?
私のだけど、ここに置いておくね。
もし足りなくなったら言って。」

お母さんがこそっと伝えてくれた。

「何から何まで、ありがとうございます。」

「ふふふ、お兄ちゃん達の彼女もだけど
やっぱり、娘ができたみたいで嬉しいの。
それに…末っ子は特にね。
克は本当部活しか考えてないような子だったから
舞ちゃんみたいな彼女ができて
親としては本当に幸せだなーって思うの。」

「お兄ちゃん達も皆カッコいいですね。
お父さんにそっくり。笑うとお母さんだなって
ほっこりなります!」

「お兄ちゃん達は、大学1年と3年だからね。
夏休みに帰ってきてるんだけど
だいぶ逞しくなったわー。
克だけ少し離れてるの。
だから、お兄ちゃん達のパシリ。
可愛いがられてはいるけどね。」

「そうなんですね。面白い。
その分、お兄ちゃん達の彼女
それこそ高校生の時から付き合ってるけど
尻にしかれてるわよ!
好きな女の子にはトコトン弱いの。
お父さんと一緒で♡」

「…もう、ずっと聞こえてるから!」

男4人組が顔を出した。

「ふふふ、本当のことでしょっ!
じゃあ、舞ちゃんおやすみなさいね。」
< 182 / 294 >

この作品をシェア

pagetop