ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「…ん、舞…っ。」

切なそうな克の声が響く。



「…口でしても、いーい?」

想像もしていない舞からの発言に
克がベッドから飛び起きた。

「舞!?…え?今の…聞き間違い?」

「聞き間違いじゃないよ。
口でしていい?って聞いたの。」

舞が改めて聞き直す。

「…口でって…舞、意味わかってる?」

「…雑誌でよんだから、大丈夫!…多分」

「…雑誌でって…。何読んでるのー。」

肩をがっくり落とす克。


「…いや?」

「…もちろん、いやじゃないよ?
だけど、舞に無理させるの…すっごく
気がひける。」

「どうして?」

「んー、悪いことしてる気分になる。
それに今日は、足も怪我したし
生理中だし…だめ。」

「…どうしても…だめ?」

舞が克を見つめて言う。

「その目、やめて。
…俺のちっちゃい理性なんか、すぐ
どっかいっちゃいそうになるから。

んー…気持ち悪いって思ったら
すぐやめるんだよ?」

「うん。」

「じゃあ、舞ベッドから降りて
ここ座って。」

そう言うと、克はベッドに腰かけた。
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