ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「克、お昼何食べようか。」

舞がフードコート街を歩きながら聞いた。

「んー、カレー食いたいっ。」

「あ!ちょうどあそこにカレー屋さん
あるね。ピザとかも一緒に売ってる。
…んー、私はピザにして、半分こしよー。」

舞が克の方を見て言った。

「うん。そうしよう。あ、舞ー
カレー食ったら、あそこのアイスも買おー!」

克が指差した先には、ショーケースに入った
色とりどりのジェラートが。

「わぁ、美味しそぉ♡
あー、今日本当幸せだー!」

舞は笑顔でいっぱいだ。



「いっただきまーす。」

「…うまっ。」

「うん!美味しい。」

お腹が減っていたのか、2人とも
すぐに食べ終わってしまった。


「ふー、ちょっとひと休み。」

「朝撮った写真、見ようか。」

舞が携帯を取り出して克に見せる。

「うわ、何このショット。
舞、隠し撮りしすぎ。」

ピン写を見せられた克は照れて言った。

「ふふ、2人で撮ってもらったのも
…ほら、よく撮れてる。」

「おー、いい思い出になるな。」

「うん!本当に嬉しい。
忙しい中、一緒の時間つくってくれて
ありがとう。」

「舞も。毎日お弁当ありがとう。
…将来、結婚したら毎日こんななのかなー
って想像して幸せだった。」

「…それ、私も思ってた。
克の好きな食べ物の献立考えたり
色のバランス考えたり、好きな人のためって
何でも頑張れるよね。
お父さんとお母さんにもついでに作ってたから
お父さん、克に感謝してたよ。」

「はは、んーでも舞のご飯は
何でも美味しい。ありがとう。」

「うんっ!また何かの時、作るね。」

「よろしく!」
< 199 / 294 >

この作品をシェア

pagetop