ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「ねえねえ、若松さん
舞ちゃんって言うの?さっきから
コロコロ顔が変わってる。」

舞の顔を見て、将輝がくすくす笑っている。

「え!!本当ですか???
恥ずかしいー。」

咄嗟に顔を隠す舞。

「…稜のこと、怖いんでしょ?
嫌だなー、俺の方がいいのになーって
思ってなかった?」

「そんなことは!!!」

舞が大声で叫ぶ。
皆が一斉に舞の方を見た。

「…ちょっとだけ思いました。」

舞が申し訳なさそうに、しゅんと俯く。

「ばーか。正直すぎんだよ。」

それを聞いた、稜が笑いながら
クシャクシャと舞の髪を撫でた。

「わっ。///」

突然のことに真っ赤になる舞。

「こいつ、ぶっきらぼうだけど
根は優しいし、純情だから。
嫌いにならないでやって。」

将輝が優しくフォローする。

「はい!もちろんです。
これから1ヶ月間よろしくお願いします。」

礼儀正しく挨拶する舞に

「よろしく。ゆでたこ。」

と頭にポンッと手を置く稜。

「ゆっ…ゆでたこ???」

舞がまたまた真っ赤になって聞き返した。

「その顔、ゆでたこみたいだから。」

稜がニカッと笑った。
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