ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
ホームルームが終わって
それぞれ部活の時間になった。

舞と詩織はバドミントン部。
まだ、素振りや先輩達のシャトル拾いだけど
身体を動かすことは楽しい。

それに総体では、詩織とダブルスを
組むことになっている。

(御守りか…作るのは大変だけど
皆喜ぶよね。それに自分も嬉しいし。)

御守りの案は
悲しいかな、優香ちゃんへの人気が
集中しちゃうということで
皆それぞれ内緒に作って、箱に入れ
誰が誰のを貰ったかわからないようにする
というルールになった。

「舞、はぁ、週末御守り…
…はっ…はぁ、一緒つくろー。」

詩織がフットワークの練習をしながら
舞に話しかける。

「…は…っ、は…もちろん。」

フットワークに、ラダー、筋トレに
声出しの練習。1年生は基礎がメインだ。
1時間半の練習後はいつもくたくた。
家に帰って、お風呂、ご飯を済ませたら
バタンキューというサイクル。

今日も布団に入って、目を閉じかけた時

[ピコンッ]

と舞の携帯がなった。

「だーれー?詩織かな?」

[お疲れ。週末御守り作らん?
男ばっかで作ってたら、気持ち悪いよな
ってなって。克幸と直樹連れてくるから
詩織ちゃん誘ってくれない?]

克からだった。

[ナイスプレー!言ってみる]

すぐ詩織に電話をかけた。

「詩織ー!克が週末御守り作らんかって。
かっちゃんも連れてくるからって。」

「ぎゃーーー!絶対行く!!
克、なにアイツ。いいやつー!!!
何でも言うこと聞くって言ってて!」

「おっけー。言っとくね。」

[詩織も大丈夫って。それから
克の言うこと、
何でも言うこと聞くって言ってた(笑)]

[了解。ラッキー。
そしたら10時に直樹ん家に。]

[ありがとう。材料色々持ってくる。
おやすみ。またね。]

[おやすみー。]
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