ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「克は?進路どこにするって?」

「…んー、今のところ2つで
迷ってる感じ。うちらと一緒の大学か
龍南かって言ってた。」

舞の顔が少し曇った。

「…龍南か…。遠いね。
でも有名なところだから、将来のためには
龍南目指した方が良いよね。」

詩織が冷静に言う。

「うん。私もそう思ってる。
多分…克もそう思ってると思う。」

「龍南だったら、確実に遠距離だもんね。
…けど、新幹線だったらすぐだよ。
頑張ってバイトしなきゃ!」

詩織がつとめて明るく言った。

「ふふ、そうだね。
離れるのは寂しいけど…やっぱり
克の力が一番生きるところに行ってほしい。」

舞が自分に言い聞かすようにそう言った。



「舞ー!!!」

舞を抱きしめる詩織。

「わー!何急に。」

「んー?だって舞が愛おしすぎるんだもん。」

「えー?もぉ、詩織も大好きだよー。」

舞も詩織に抱きついた。
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