ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「結局、今日って、何買い行くのー?」

舞が詩織に聞いた。

「…下着。」

ぼそっと詩織が呟く。

「えっ?」

舞が聞き返した。

「…かっちゃんを悩殺する
セクシーランジェリー!!!」

詩織が意を決して叫んだ。

「ちょ…っ!声大きい!」

舞が慌てる。



「…でも、そろそろだと思うの。」

詩織が真剣な顔でそう言った。

「そろそろだと思うし、私も
そろそろだと思ってもらいたいの。」

「…そっか。順調に進んでるんだね。」

「舞は?どうなの?」

「んー…私もそろそろかな。
克の誕生日に、温泉に行くことになってるんだ。」

舞が顔を赤らめて言った。

「わー!!!もうすぐじゃんっ!!!
てか、舞の方が必要じゃんっ!!」

興奮する詩織。

「いやー、わー、どうなんかな?
でも…うん、そうだね。私も今日買おう。」

「うんっ!とびっきりのを!
やっぱ…必要なことだよ。
それに、いつ何があるかわかんないから
1日1日を大切にしないと。
遠距離になるかもしれないしね。」

「うん。そうだね。
一緒に居れる時間を大切にしなきゃだね。」

舞が深くうなづいて言った。

「てことで、見つけよう!
セクシーランジェリー!!」

「ちょ!だから声が大きいって!」
< 252 / 294 >

この作品をシェア

pagetop