ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「舞、選べた?」

試着室から戻ってきた詩織が言った。

「うん!これとこれにする。」

舞の手には、黒のドット柄のセットと
お花柄のセットが握られている。

「わー、可愛い。」

「詩織はー?決まった?」

「うん。悩んだけど、これとこれ。」

詩織が深い赤色のセットと
濃い緑のセットを見せて言った。
どちらも総レースでできていて
ラメがキラキラ輝いている。

「わー、大人っぽい!!!
とっても可愛いーよ。」

舞も詩織も満足そうだ。

選んだものをカゴに入れてレジに並ぶ。
さっきの店員がお会計をしてくれた。

「可愛いものに包まれて
素敵な毎日を過ごしてね。
次は彼氏さんとも一緒に来てください。」

そう言って店員さんがウインクした。

ドキッとした2人だったが
顔を見合わすと

「はい!連れて来ます。」

とニコニコして答えた。
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