ハツコイ〜僕らははじめてだった〜

ハジメテ

それからの1週間は
あっという間に過ぎていき
とうとう週末がやってきた。

お昼ご飯を食べてから集合して
14時過ぎにはチェックインする予定。

克へのプレゼントは
お揃いのレザーのブレスレット
手作りのアルバムと手紙も用意した。


[ピンポーン]

家のチャイムが鳴った。
パタパタと走って玄関へ向かう。

「よっ。」

チェックシャツにチノパン姿の
克が立っていた。

「うん。」

顔を見ただけでドキンと胸が高鳴る。

「はは、緊張しすぎ。」

そう言って克が舞の頭を
くしゃくしゃに撫でた。

「お父さんかお母さんいる?」

「うん。呼んでくる。」


しばらくしてお父さんとお母さんが
舞と一緒に出てきた。

「こんにちは。今日はよろしくね。」

「気をつけて行ってくるんだよ。」

「はい、今日、明日と
許可をいただいて
ありがとうございました。
これからも大切にするので
よろしくお願いします。」

「ふふふ、本当いつもありがとね。
こうやってちゃんと挨拶してくれて。
今日は私達もデートだから
ゆっくりしてらっしゃい。」

お母さんが優しく話してくれた。

「じゃあ、行ってきます。」

「行ってらっしゃい。」
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