ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「あー、緊張した。」

家を出てしばらくすると
克が言った。

「そんな風には全然見えなかったよ。」

舞が笑って言う。

「もう、俺、ずっと今日のこと考えてて
ガッチガチ。一回殴られるかなと思ってた。」

「お前にはやらん、みたいな?」

「そう、それ。」

「お父さんのキャラじゃないから。」

「だな。あー、でも、本当よかった。
今日を迎えられて。」

「うん。克のおかげだよ。ありがとう。
…って、あー!お誕生日!!
言うの遅くなったー!おめでとう!」

舞が慌てて言った。

「すっかり忘れてただろー!
もー、もっと祝って。」

克がおちゃらけて言った。

「後からゆっくりね。
今日もいっぱい楽しもー!」

2人の大切な2日間がはじまった。
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