ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
ビクッ

声に驚いた舞がよろけると
さっきの声の主が舞の腕を掴んだ。

「あっぶねー。わりぃ。大丈夫か?」

舞の頭上には、背の高い坊主姿の人が
心配そうに覗きこんでいる。

「だ、大丈夫です。それより
急に出てきちゃってごめんなさい。」

顔を真っ赤にした舞は俯いて謝る。
(やばい、おっきいし、坊主だし、
絶対先輩だよね。どうしよう…。)

心臓がバクバクと音を立てている
のがわかった。
< 4 / 294 >

この作品をシェア

pagetop