ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「頑張れー。」

「ドンマイ、ドンマイ。」

体育館やグラウンドに声が響く。
卓球部は、団体戦、個人戦、ダブルス
それぞれ入賞しているとの情報が入った。
団体戦も男女ともに3位以上は確定らしい。

「大輔くーん。ファイトー。」

黄色い歓声が響く。
学校の体育館では、バレー部の試合。
大輔もセッターとして出場している。

「次1本集中。」

大輔は、周囲の様子をよく見ており
瞬時にアタッカーへトスをあげる。
フェイントをかけたり
バックアタッカーを起用したり
まるで後ろにも目が付いているようだ。

「大輔くん、さすがだね。」

舞が詩織に言った。

「うん。本当周りをよくみてる。」

詩織も感心して頷く。

「それにしても、さすが王子。
ファンが多いこと。」

詩織が周囲を見回して言った。

「本当そう。大輔くんの作った
御守り当たったの、私だってわかったら
殺されちゃいそう。」

舞が詩織に囁いた。
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