ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「克、今日は本当にありがとう。
それにごめんね、遠いのに送ってもらって。」

「ううん。ちょっとでも一緒いたいから。」

「…私も。ね、克も
私のこと、これから欲しい…って
思ってくれるかな?」

舞は恥ずかしそうに言った。

「…もう、すげー思ってる。
でも多分、これからもっっっと思うと思う。」

そう言って克はぎゅうっと舞を抱きしめた。

「また、学校でな。」

「うん。大好きだよ。」

「んー、これ毎日帰したくなくなるかも。」

「ふふ、そうだね。
離れるの、寂しくなっちゃう。」

「色んなとこ行って、いっぱい遊んで
沢山思い出つくろう!」

「うん。」

「今度こそ…おやすみ。
今日はゆっくり寝なね。」

「克もね。おやすみなさい。」

克は微笑んで、自転車に跨った。
克の姿がみえなくなるまで、舞は見送っていた。
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