ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「舞、ここおいで?」

克がベッドに横たわり、腕を広げて言った。
ちょこんと腕枕をしてもらう舞。

「…俺もすっげー好きだよ。」

「うん。嬉しい。」

「さっきのキス…なんか舞が
好きって思ってくれてんのが
凄くわかった。全身で求めてくれてる感じ?
…たまんねーってなった。」

「私も。…克の気持ちい顔見れて嬉しかった。」

「えっち。」

そう言って克が抱きしめた。

「ちょっとこのまま舞のこと
腕枕しててもいい?」

「うん。いいの?」

「…なんかさ、舞と前みたいに
ずっと一緒にいれたら告白しなくても
別にいいかなって思ってたけど
やっぱ、全然違うなって思った。」

「何が?」

「彼女じゃないとこうやっては
触れられないじゃん?」

「…そうだね。」

「舞、これからさ、きっと喧嘩したり
むかついたりすると思うけど
俺ずっと舞が大好きだから、その都度
話し合っていこう。」

「うん。」

「嫌なことあったり
してほしいことがあったら
すぐ言って?直すし、やるから!」

「克もだよ?」

「うん。」

「あー、でもしばらくテスト期間だから
こうしてゆっくり話したり会ったり
できなくなるなー。」

「そっかぁ。」

残念そうに言った舞が克の胸に顔を埋めた。
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