ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「…舞せんせ?ご褒美ちょうだい?」

「…ふふ、いーよ?」

そう言うと舞は克の耳元に顔を寄せて
克の耳たぶを口にふくんだ。

「わ!舞?!?」

ちゅっ…くちゅ…っ

「んー!わりっ、舞ストップ!!」

「…んっ…だーめ。」

っ…ちゅ、くちゅ…っ

今までの仕返しというように
舞は甘噛みを繰り返した。

「舞、悪かったって、本当…っ。」

ぴちゃっ…ちゅっ

克の声が荒く苦しくなるのがわかった。

「…っ、は…。」

「克…好き…っ。」

そう舞が言った瞬間、ガバっと
克が舞の腕をつかみ身体を引き剥がした。

「もう、本当ヤバいから…やめなさい。」

「克がご褒美ちょうだいって言ったのに。」

「う…、いや今のは想定外。
…だし、むしろ罰ゲーム…。」

「ひどい!じゃぁもう絶対しないから。」

舞が膨れ顔をして言う。

「ごめん、ごめん。」

「せっかく勇気出してしたのに…。」

「…だよな。…舞、今日いっぱい
頑張ってくれてありがとう。」

「…もぉいい。」

「悪かったから、怒んなって。」

克はそう言うと舞を引き寄せてキスをした。

「…もぉ。」

「ごめんね。」

「…うん。大好きだよ。」

「俺も大好き。」
< 90 / 294 >

この作品をシェア

pagetop