ハツコイ〜僕らははじめてだった〜

はじめてのデート

ー金曜日ー

「やっとテスト終わったー。」

クラスに皆の声が響く。

9教科のテストが終わった。
舞は高校生になって初めてのテストに
少しだけ手ごたえを感じていた。

「克に教えてもらったところ
沢山応用が出たけど
一応全部解けた気がする。」

舞がピースサインをして克に言った。

「俺も。舞に教えてもらったこと
意識して古文解いたら、内容把握できた。
本当ありがとう。」

克もピースサインをして笑った。

「俺達、文系と理系で得意なところ
全然違うけど、教えあえば
逆に最強じゃね?」

「うん。克いて本当よかったー!
正直、数学諦めてたもん。」

「教えてる時の
舞のフリーズした顔思い出した。
数学の問題、すぐ、思考停止するもんな。」

「ふふ。自分でもそう思う。」

「ま、そういうところも可愛いんですが。」

さらっと言う克にドキドキする舞。

「…克の方こそ、いつも格好いい…です。」

真っ赤になって呟く舞に
克は照れたように話した。

「明日、時間空いてる?
どこか行こうか。お疲れ様会しよう。」

「本当?嬉しい。行きたいっ!」

「よし。じゃあ、明日10時に迎え行く。」

「うんっ!ありがとう。待ってるね。」

「今日俺ら、早速部活開始だからさ、
今日送ってやれないけど。
明日楽しみにしてる。」

「うん。私も。今日は詩織と先帰るね。」

「おう!気をつけてな。」

舞の髪をくしゃっと撫でて
克は教室を出て行った。
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