ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「…とまぁ、そんなことがありまして…。
それ以降のテスト勉強は
もう私頭入りませんよ。
てか、かっちゃんそもそも頭いいから
スラスラノート写して理解しちゃって…。」

克幸の家での話をする詩織。

「きゃー、えっちー!!!」

両手で顔を覆う舞。

「てか、本当かっちゃん、キャラ違う。
キスとか、勝手に10年かかると思ってた。」

「私も。私から動かないと
手とかも繋げないかと思ってたよ。」

「ギャップにまた、コロッといっちゃうね。」

「舞!わかるー???
そうなのー!もう、ますます好き♡ー!
ってなっちゃった♡」

「…詩織、可愛い。」

「何、舞、余裕あること言ってー!
そう言う舞こそ、克とテスト勉強したって
言ってたじゃんっ!何があったんですか?
お母さんに報告しなさいっ。」

「何もないよー!!!」

「本当にー???」

ジーッと横目でみる詩織。

「…キスはしたけど…。」

顔を赤くして答える舞。

「きゃー!!」

テンションが上がる詩織。

「もぉ、やめやめ、この話は!恥ずかしい。」

そう言って舞は
顔の前でバッテンポーズをした。

「ふふ、でも本当
2人してこんな話ができるようになるとは
思ってなかった。」

「本当だねー。急展開すぎて
自分でも追いつけてないけど…
好きな人がいて、両想いになれるって
本当幸せなことだなぁって思ったよ。」

「舞ー!!」

「詩織ー!!」

そうして抱きしめ合う2人。
夕焼け空に2人の笑い声が響いていた。
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