西岡三兄弟の異常な執着
結局、あまり食べれず半分以上も残し、部屋に戻ったのだった。
そしてそのまま、ベットに横になり眠ってしまったのだ。

18時前になり、黄河達が帰ってきた。
なぜか三人共、かなり機嫌が悪い。
「「「おかえりなさいませ」」」
今日は、塩見と山田と松久の勤務日だ。

「花苗は?」
朱雀が塩見達に言う。
「お部屋でお休みになられています」
「いつから?」
「昼食を召し上がってからです。
昼食も、あまり召し上がってなくて……」
塩見が朱雀に心配そうに言った。

「そう…」
朱雀が静かに、でもなにか怒りを込めたように言った。
「塩見、花苗を起こして一階リビングに来るように伝えろ。あと、山田はそのまま一階リビングに来い」
黄河がそう言いながら、一階リビングに向かった。
それに、朱雀と真白も続いた。

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「朱雀!黄河さん、真白くんもごめんね!
つい…寝ちゃってて……」
パタパタ……と足音がして、花苗がリビングに入ってきた。
「花苗~!」
すぐに朱雀に抱き締められる。
「ごめんね…」
「大丈夫?気分悪い?昼もあんまり食べてなかったって聞いたよ!」
腕を緩めて花苗の顔を覗き込み、頬を撫でる朱雀。
「あ、そ、そうかなぁ。ちゃんと食べたよ?」
花苗は思わず、目線を反らした。

「朱雀!花苗も、座れ」
黄河が言う。
「はーい」
「うん…あ、山田さん……どうして…?」
そこでやっと花苗は山田の存在に気づき、なんとなく状況を察したのだ。
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