西岡三兄弟の異常な執着
日付けが変わった、夜更け━━━━━

花苗が心地よい感触に目を覚ますと、穏やかに微笑んだいつもの朱雀が花苗を見つめて頭を撫でていた。
「ん……朱雀…?」
「花苗…まだ夜中だよ?寝てていいよ。
ずっと、頭を撫でてあげるからね…!」
「━━━━━朱雀!?」
突然、バッと起き上がる花苗。

「か、花苗!?
どうしたの!?」
びっくりして朱雀も同じように、起き上がった。

「朱雀?
貴方は、朱雀だよね?」
「うん!花苗の大ー好きな、朱雀だよ!」
「良かったぁ…!
さっきの朱雀、別人みたいだったから!」
心底ホッとし、肩を撫で下ろした花苗。

「別人??
花苗、夢でも見たんじゃない?
気絶してたから……」
「え?あ…そうかも…?
そうか、そうだよね……!」
花苗を足の間に挟み、頬を両手で包み込み言った。

「さぁ、もう寝よ?
ずっと頭撫でててあげるからね!」
「………うん」
朱雀が横になり、右腕を伸ばした。
「ほら!おいで?腕枕するから!」
「……あの、朱雀…」
「ん?どうしたの?まだ怖い?もう、大臣はいないよ」
「ううん!そうじゃなくて……」
「じゃあ…何?」
「……/////
う、ううん!何もない!」
そう言って、朱雀の横に寝て胸に顔を埋めた。

「花苗」
頭を撫でながら、声をかける朱雀。
「ん?」
「何?言って?花苗の為なら、何でもしてあげるよ?」
「あ、あのね…」
朱雀の胸から少し見上げた、花苗。

「うん……てか、その上目遣い…いつにも増して可愛すぎるよ…抱きたくなる/////」

「…………じゃあ…抱いて…?」
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