西岡三兄弟の異常な執着

｢やはり、貴女は……強い。
西岡家の中の誰よりも………｣
森宮が小さく呟いた。

｢今頃気づいたの？｣
花苗と森宮が声がした方を見ると……

三兄弟がいた━━━━━

｢花苗から、離れろ！！森宮！！｣
｢ご主人様｣

｢花苗は“僕のモノ”勝手に触らないで！｣
｢若様｣

｢お前はただの使用人。
俺達、屋敷の者とはレベルが違うんだよ！｣
｢坊っちゃま｣

｢森宮さん、三人の元に帰してください！｣
｢花苗様｣

ゆっくり森宮が花苗から下りた。
そして花苗は、ベットを下り朱雀に駆け寄り抱きついた。
｢花苗、おかえり｣
朱雀が抱きとめ、力強く抱き締めた。

｢花苗、久しぶりに四人で川の字で寝るか！｣
黄河が頭を撫でながら言った。

｢苗～！じゃあさ、枕投げする？
ハンデちゃんとあげるから！｣
真白が甘えるように、花苗のネグリジェを掴み言った。

そんな四人を見て、森宮は思う。

【西岡家の人間は、異常な執着を持っている】

｢森宮｣
｢はい｣
｢どうする？｣
黄河が、森宮に向き直り言った。

｢そんなの聞かなくとも、僕には一つしか選択肢ないですよね？｣
なぜか森宮は、微笑んでいた。

｢フッ…！！！
お前も、異常な奴だな！
もう一度だけ、チャンスをやるよ！
お前は優秀だからな！｣
そんな森宮を見て、黄河は微笑んで言った。

｢フッ…！！
西岡の方々に、洗脳されたのかもしれませんね。
花苗様、先程は申し訳ありませんでした。
ご主人様、若様、坊っちゃま。
これからもよろしくお願いします｣

森宮は深く、深く頭を下げた。