『君』の代わり。

その夜

2泊目の夜は



星野はベッドで

いっぱい

キスしてくれた



「好きだよ、朝日奈」って

何度も言ってくれた



ずっと自分が

当たり前だと思ってたこと



夜空の星も

星野が隣にいることも

星野が私を好きって言ってくれることも



当たり前ってなくて

全部特別なんだな…って

今日思った



「ねー、星野…
私って、幸せなんだね」



「ん?なに?急に…」



「ん?幸せだな…って…

星野といると
どこにいても
何をしてても
特別で、幸せ…」



「オレも幸せだよ

朝日奈といると
この部屋も
東京も
あのプラネタリウムも
違う場所みたいに感じて…
好きな場所になる

だから
朝日奈と来たかったし
朝日奈を連れて行きたかった

これから
とんな風景にも
朝日奈がいたらいいな…って

朝日奈…好き…
ずっと、好きだよ…」



ーーーーー

ーーー

ーーーーー



星野の声とキスが

私の胸に下りた



明日は

おばあちゃんのところに

帰ろうね



また一緒に

星空の下を

歩こうね



ずっと

手を握ってるね



ずっと

好きだよ



星野が私の手を

握っててくれる限り



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