『君』の代わり。
君の変化も…
春が来たら
公園で花見をした
夏が来たら
海で花火をした
また東京にも一緒に行った
秋が来て
また柿を食べた
(オレは食べないけど)
朝日奈と付き合った日の
星空を思い出した
冬が来て
またオレのコートのポケットには
オレの手と朝日奈の小さい手が入った
田舎なりの付き合い方を
楽しんだ
遊ぶ場所も
朝日奈が欲しい何かも
ないかもしれないけど
朝日奈は
いつも笑ってた
「ねー、星野…」
「なに?」
「なんでもない」
「なんか言えよ」
「じゃー、好き」
特に話題がなくても
何もなくても
ふたりの間には
「好き」があった
朝日奈と
同じ目線で
季節を繰り返して
笑って
たまにケンカして
抱きしめ合って
オレは
どんどん朝日奈を好きになって
ずっと
この幸せが
続けばいいなって
思ってた
ずっと…
生きてたら
ずっとはなくて
変わらないことなんてない
良くも悪くも
ずっと同じ環境で
ずっと同じ気持ちで
ずっと変わらずいれることは
たぶん
ない