『君』の代わり。

ピンポーン…



「はーい！」



インターホンが鳴って

ばあちゃんが玄関に出て行った



「ねー、星野…」



「ん？なに？」



本から朝日奈に視線を移した



視界全部が朝日奈だった



ーー



軽く触れた



前も

こんなことあった



「やめろよ…
ばあちゃんに見られたら
またオレが怒られるし…」



「ごめん…
星野、嫌だった？」



朝日奈

オレのこと

揶揄ってる？



「そーゆーのよくないよ
朝日奈は、そんな子じゃないじゃん」



「そんな子って？」



「好きでもないヤツと
キスしたりするような子じゃない」



「…」



朝日奈は

無言でスマホを手に取った



怒った？



朝日奈

どーしたの？



なんで

キスなんかしたの？



何かの間違えで

朝日奈が

オレのこと好きになって

朝日奈が

オレの彼女になったら



オレは

天罰が当たる気がする



だから

これでいんだ