『君』の代わり。
放課後
玄関で朝日奈を待った
「星野、待っててくれたんだ」
「一緒に帰ろうって朝日奈が言ったんだろ
なんでわざわざメッセージ?」
「だって星野
先に帰る時あるじゃん!
私はいつも待ってるのに…」
「バイト間に合わないし…」
「最近はバイトない時も
待ってないよね」
たしかに
そうだった
ふたりでいると
どんどん朝日奈が近くなる気がして
だんだん朝日奈が
ホントのオレを知っていくのがこわくて
朝日奈を避けてた
「今日、歩いて帰ろうよ!」
「なんで?オレ電車で帰る」
「いいじゃん!
どーせ、星野ヒマでしょ」