私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


「あら華音!よく似合うじゃない」


「ママのセンスと都さんのスタイリングのおかげだよ」


 着物でなければ尚よしだったんだけど。


 これでご飯食べてキツくなるのがもう怖い。


 それに、会食ってどこでするんだろう?



「じゃあそろそろ行こうか」


 色々考えているとパパが言った。


「そうね。佐々木さん、運転お願いします」


 ママが運転を頼んだのは、この家で長年つかえてくれているとても信頼が厚い運転手さん。


 今は私の送迎を担当してくれているんだけど、元々は私とお兄ちゃん担当の運転手さんだった。


 お兄ちゃんが大学生になるまでは同じ一貫校だったから一緒に通ってたんだ。



「かしこまりました。では、参りましょうか」


「よろしく頼む。華音、行くよ」


 パパに言われて私は急いでみんなの後を追った。


 たくさんの「行ってらっしゃいませ」を聞きながら。

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