私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


 中に入ると、支配人さんがすぐに来てくれた。


「お待ちしておりました、東堂様。ご案内いたします」


「あぁ。頼むよ」


 短い会話の後、すぐに部屋へと案内してもらった。


 案内してもらっている時に思ったんだけど、確かにこれは着物で来て正解だった。


 久しぶりに来たから中とか全然覚えていなかったんだけど、日本独特の造りになっているからか少し背筋が伸びる感じがする。


 この畏まった空間は正装の方が合っていると思う。



「こちらになります」


 少し歩いた先で支配人さんが止まった。この先に、私の婚約者がいるのか……。


「ありがとう」


「いいえ。失礼いたします」


 支配人さんは軽くお辞儀をしてからその場を去って行った。


「じゃあ、開けるわね♪」


 心の準備が出来てない私を他所に、ママが楽しそうに襖を開けた。

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