私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


───ピピー!


 笛が鳴ってスコア板を見たら俺達のクラスにプラス3点が入り、そのまま試合終了時間になった。


「よっしゃー!ナイス黒崎!!」

「黒崎さすが!!」

「「「颯真様ぁぁぁー♡」」」


 体育館は大歓声に包まれ、俺はチームみんなに揉みくちゃにされる。



「みんなが相手チームをマークしてくれてたからだよ。ありがとう」


 俺の言葉にチームのみんは嬉しそうに笑いながら喜ぶ。


 それと同時に女達はいつものようにキャーキャー騒ぐ。


 いつもと同じこと。




 だけど…………。


 頭の中で考えることは、華音のパッと咲くような笑顔。


 素直じゃないけど、さっきまでのツンツンしてたのはどうした?って思うくらい嬉しそうに表情を変える。


 怒らせたくないけど、こっちを向いてほしくて、色々な表情を見たくてついからかってしまう。


 今も、笑ってくれてんのかな?俺が勝って、喜んでくれてんのかな?


 そんなことを考える。



 あーぁ。俺…………。


 相当、華音にやられてんのかもしれない。


 何だか急に早く華音に会いたい。

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