私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


 …………と、思っていたんだけど……。



「……最近、華音に避けてるように感じるんだけど」


 そう。何故か避けられてるような気がする。


 いつも通りに見えるっちゃ見えるんだけど、一定の距離より近づくと体を強ばらせるし、目も合わない。



「えー?お前何かした?」


「してねぇーよ。……それに、何も思い当たる節ないし」


 藍斗は相変わらず俺が悪いと思ったみたいでそう言ってくるけど、今回は本当に何も思い当たることはないからこうして困っている。


 いつもだったら、意地悪して怒らせて(いじけさせて)も割とすぐに機嫌を直してくれてる。


 でも今回はいつもの感じじゃなくて、よそよそしい感じ。


 あと、時々ジーッとした視線は感じるのに見ると見るでパッと目をそらされる、とか。


 だからって言って会話がないわけでもない。



「颯真が悩むなんて、珍しいこともあるんだなー」


「……うるせぇーなぁ」


 綺麗にえくぼが出来るほど笑いながら俺を見てくる藍斗を見てられなくてそっぽを向く。

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