私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


 華音への気持ちに気づいたあの後、俺は藍斗に正直に自分の気持ちを話した。


 何だかんだ付き合いは長いし、一番俺の事を理解してくれる大事なやつだ。


 だからこそ話した時、「そうなると思ってた」って言われた時はさすが藍斗だなって思った。


 周りは騙せても藍斗だけは昔から俺の事をしっかり俺として見てくれる。


 そんな藍斗だからこそ、俺が華音に惹かれていることに早めに気づいたんだろう。


 初めこそ嫌そうに見えたけど、家での話や生徒会室で俺らを見た時の雰囲気が良く見えたらしいし。


 それに、俺の本性を1発で見抜いた華音に対しても本当に嬉しそうにしてた。



「まあ、この前も言ったけど。せっかく気を許せる人に出会えたんだから、拗れる前にちゃんと話しておけよ?」


 妙に説得力のある言い方をする藍斗は、前に莉奈ちゃんと仲良しでいる秘訣として『話し合い』が大事だって言ってた気がする。


「………分かった」

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