私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


 そう言ったけど、その後もなかなか華音と今まで通りに話せないまま6月も半ばになったある日。


 休みだからゆっくり自室で休んでいた時に母さんからとある連絡が入った。



「パーティー?」


『そう!8月に私のブランドから新しいドレスを発売するから、それに先駆けてお披露目パーティーをすることにしたの♪』


 面倒だから断ろうと思ったけど、「もちろん颯真も参加だからね」と嬉しそうに言われたから行かざるを得なくなった。


 ………まあ、今までもずっと俺の意思関係なく連れて行かれていたから諦めてたけど。


 色んな偉い人とニコニコ笑いながら話をして、仲良くしたくもない女達を相手しなくてはいけない。


 今までも嫌だなと思っていたけど、華音じゃないやつにベタベタされるのも、上辺だとしてもニコニコして愛想振りまくのも、気持ちを自覚した今は更に嫌だと思ってしまう。


 そんなことを考えてため息をつきそうになった時、『あっ!華音ちゃんにも声掛けておいたから』と電話越しでも分かるくらい嬉しそうな声がした。

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