私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


「〜っ、だから!!半分こに、しよ!って言ってるの!こんなに大きいのに私が占領するのは申し訳ないし、ソファだと体キツイよ!だ、だからっ……」


 勢い任せに叫んだ私。


 だから、の途中で恥ずかしくなって口を閉ざしてしまった。


 だって、その後に続く言葉は……。



 そんな私を驚いた顔で見ていたかと思うと、すぐに吹き出した。


「はははっ。華音、お前最高だな」


 その笑顔はさっきみたいな嘘くさい笑顔じゃなくて、子供みたいな素の笑顔。


「せっかく気利かせてやったのに」


 やっぱり優しさで譲ってくれようとしていたんだね。


「べっ、別に寝るくらいどうでもないし」


 そんな優しさに、ふんっと強がってそっぽを向く私。本当、素直じゃないね。


 そんな私を見て颯真はまた笑う。

< 38 / 170 >

この作品をシェア

pagetop