私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*
何だか、思った以上に良い人なのかも。
よく笑うし、色々気を遣ってくれているみたいだし。あと、何だかんだ優しい……気がする。
年上の余裕ってやつなのかな?
「じゃあ、寝室問題はクリアってことでOK?」
その言葉に恥ずかしながらも頷く。
「他のことはまたその都度確認していこ」
流れるように大体のことを片付けていく。
きっとこんな風に周りを騙しているんだろう。
優しい気がするなんて思ったけど、私も騙されないように気をつけないと。
表裏ある人間ほど怖いものはない。
「私、一旦部屋に戻るので」
色々ありすぎて早く1人になりたい。あと着替えたい。
そう一言だけ言い残すと、私は自室へと足を向けた。
だけど………。