私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


「やっ、やだっ!離して」


 赤くなった顔を見られたくなくて離れようと抵抗する。


 でも、手首は掴まれたままで、帯に回っていた手が腰に回り、私は颯真を振り払うことが出来ない。


 唯一空いている片手で頑張って押してみるけど抵抗虚しく、颯真に抱き寄せられて更に接近する。


 そしていつの間にか手首ではなく手を絡められ、ギュッと握られている。


 今まで男の人とこんな抱き合ったことなんてない。手を握られたこともない。


 え、どうしたらいいの!?


 なんて、アタフタしているその間に、颯真は片手で帯を緩める。


 そのことに気づき、これ以上は本当にやばい、そう思ったら……。




「はいっ、お遊びはここまで」


「……へっ?」


「お子ちゃまにはちょっと刺激が強かったかな?」


 パッと私から離れ、少しバカにしたようにヘラッと言い退ける颯真。

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