私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*
───ガチャッ……
リビングのドアが開いた。
見ると、薄く開かれたドアの隙間から伺うようにこちらを見ている華音がいた。
俺は何だかその姿が可愛く見えて、知らずのうちに笑みが零れる。
「そんなとこにいないでこっちおいで 」
いつまでもそんな所にいられるとせっかくの料理が冷めてしまう。
手招きをして来ることを促すと、また恐る恐るリビングの中に入ってきた。
それを確認した俺は、出来た料理をテーブルに運ぶ。
「…………これ、颯真が作ったの?」
「ん?そうだけど」
嫌いだったかな?なんて思って華音の方を向くと、意外にも目を輝かせながら俺を見ていた。