私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


「私、オムライスが一番好きなの。だから……」


 華音は少し目を伏せながら、「ありがとう」と小さく呟いた。


 たったその一言だけど、やっぱり嬉しい。



「どういたしまして。じゃあ、冷める前に食べよ」


 全て運び終わったから席に着く。


 そんな俺に従って華音も座った。


 2人で向かい合って座るのは今で2回目。


 まだ少しぎこちなさを残す華音と「いただきます」をして食べ始めた。



「……っ!美味しい!!」


「ははっ、それはよかった」


 一口食べてすぐ伝えてくれた。


 それも満面の笑みで。


 その後も美味しそうに食べ進めてくれて、気持ちの良いくらい綺麗に完食してくれた。

< 50 / 170 >

この作品をシェア

pagetop