私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


「すごく美味しかった!ご馳走様でした」


「それはよかった。作った甲斐があった」


 ご飯を食べ終わる頃にはさっきまでのぎこちなさも薄れ、普通に会話が出来るようになっていた。


 敬語も少しずつ自然に抜けているような気もするし。



「これで、さっきの許してよ」


 初めて会った日にあれはやりすぎてしまったのは認める。


 4ヶ月だけとはいえ、出来るだけ過ごしやすくしたいじゃん?



「私もちょっと言い過ぎたから……ごめんなさい。あと、ご飯作ってくれてありがとう」


 今度は真っ直ぐな目で俺を見る。


 強くて優しいその目に少し胸がグッと掴まれたような、そんな変な感覚に陥りそうになる。


 まだ会って間もない年下の女の子に。

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