私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


 ここまで来たら絶対にバレずに卒業までいきたい。


 何故か変な意地まで出てきてしまった。


 “大丈夫”“上手くいく”、と心の中で唱える。



「華音ー、迎え来たぞ」


 廊下から颯真の声が聞こえた。


 時計を見るとちょうど予定していた時間になっていた。


 そういえば私達の送迎は佐々木さんがしてくれるみたい。


 見知っている人が送迎してくれるから本当に助かる。



 今日は入学式のみだから早く帰れる。


 とりあえず午前中だけは頑張って来よう。


 よしっ。改めて気合いを入れ直す。


 そして私は必要な物が入っている鞄を持って颯真と共に迎えが来たメイン玄関へと降りた。

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