私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*
「ありがとうございました」
もう私の質問に答える気がない様子の颯真はそのまま先に車から降りて行った。
色々びっくりするって……、一体何があるっていうの?
それに、本当に今から新しい学校での生活が始まる。ちゃんとやっていけるかな?
昨日から色々バタバタしていたからあまり思わなかったけど、改めて学園を前にするとすごく緊張してきた。
「行ってらっしゃいませ、颯真様。……華音様?」
急に緊張してきて、車から降りれないでいると。
───グイッ
「えっ?」
「佐々木さん、行ってきます!」
「ちょっ、颯真!?」
先に出たはずの颯真がいつの間にか戻って来ていて、そのまま私の腕を引く。
「行ってらっしゃいませ」
後ろから佐々木さんの声を聞きながら、私は車から強制的に降ろされた。