私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*
一方、颯真はというと、表向きの顔で笑みを浮かべている。
「みんなおはよう。あと、入学おめでとう」
その言葉と綺麗な笑顔に、周りに集まっていた女の子達の顔が赤く染った。
すごい破壊力。たった一言、そしてあの笑顔だけでこんなことになるなんて。
何なの、この人。
……っていうか私、どうしたらいいの?
颯真はしばらくここから抜け出せそうにないし……、この人置いて中に向かえばいいかな。
うん、そうしよう。
置いていくことに決めた私は校舎に向かって歩き出そうとしたところでまた颯真に腕を掴まれた。
「っ!?え、何?」
あんな囲まれていたのに。