私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*


 式は何事もなく無事に終わり、そのまま教室へ移動しHRが行われた。


 明日の予定、持ち物など必要事項の連絡を聞いた後、今日は解散になった。


 先生の号令で各自解散になり、周りはまた仲の良い子達でそれぞれ帰り出す。


 それを横目で見ながら、私も佐々木さんにお迎えをお願いする連絡を入れる。


 あっ、そういえば颯真はどうするんだろう?


 一緒に帰るかな?って思ったけど私、颯真の連絡先知らないから連絡取れないじゃん。


 結局あの後颯真がどこに行ったのか分からないから、この学園の中を探すのも難しい。広すぎて途方もないし。


 どうしようと思ってため息を着いていると。



「黒崎華音さん」


「……えっ?は、はい?」


 可愛らしい声に呼ばれて見ると、にこにこ笑顔で、小さくてふわふわした雰囲気の女の子が目の前にいた。


「初めまして!私、相川莉奈(あいかわりな)です。よろしくね!」


「黒崎華音です。よろしく」


「うんっ、よろしく!私のことは莉奈って呼んでね♪」


「じゃあ私も華音で!」


 そんな感じで軽く自己紹介をした。


 莉奈は、小さくてふわふわなうさぎみたいに可愛い女の子。黒目がちな大きな目、色白な肌に映えるピンク色の頬、ウェーブがかった黒髪ボブ。


 ザ・女の子って感じで本当に可愛い。


 それに、人懐っこい感じですごく話しやすい。


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