私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*
俺はドライヤーを取りに行くと、華音がいるソファに座った。
「乾かしてやるからちゃんと座れ」
俺の言葉に反応したのか、のそのそと起き上がり、なんとか座った華音。
それを見てからドライヤーのスイッチを入れた。
綺麗でサラサラなこげ茶色の髪の毛がドライヤーの風で揺れる。
やっぱりあの変な黒のウィッグより断然こっちの方がいい。
つーか、人の髪の毛を乾かすなんて初めてで、これで合ってんのかすら分からない。
華音はさっきまでの強気な感じはなく、全く抵抗せず大人しく乾かされている。
なんか猫みてぇ。
「…………っと、こんなもんか」
完全に乾いたことを確認してドライヤーを消した。
「ほら、乾いたからさっさと部屋で寝ろ。明日も学校なんだし」
後ろからそう声をかけると、華音はゆっくり振り返って。