私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*
もちろん、私が何もしていないということではない。
掃除、洗濯、食器の後片付けはするようにしてる。
早起きが苦手で、帰って来たら疲れてスイッチか切れてしまう私を見て颯真は何も言わずにご飯を作ってくれる。
颯真だって生徒会の仕事もあるし、今年受験生だから勉強も頑張らないといけないはずなのに……。
同棲生活も少しずつ慣れてきたけど、やっぱり私ばかり楽させて貰っているように感じる。
「まあ、もし何かしたいって言うならいつも言ってるけどさ」
卵をかき混ぜる手を止めて、テーブルを片付ける私の元に来る。
「……な、何?……ち、近いっ!」
私の前に近づいてきて、グッと顔を近づけられた。
私よりも大きいのにこうやって近づかれると、改めて整った綺麗な顔に戸惑う。
恥ずかしくて手で顔を隠そうとすると、私よりも大きな手に握られ遮られた。
「っ!?ちょっと、何するの!///」
「ふっ。だから……」