私と君の関係 *学園の王子は婚約者様!?*
部屋に入るなり、私は力をなくしたように床に座り込んだ。
頬を触るとやっぱり熱い。
この2週間、颯真と同じ寝室で同じベッドで寝起きを共にした。
大きなベッドだから端に寄っていれば狭くないから特に当たることもない。
ただ、異性と同じベッドで寝るということに慣れない私は未だに緊張しながら眠りにつく。
入学式の日はさすがに疲れていたのもあって寝る前の記憶もぼんやりだけど、今も颯真が寝返りを打つ度にドキドキしてる。
もちろん、私達の間には何も無い。
清く正しい、ただの同居人。
ただそれだけ。ではあるんだけど、たまに颯真はこうやってからかってくるから落ち着かない。
慣れてきたと思ったらさっきみたいにわざと年上の余裕を出してからかってくる。
「抱き枕になる?」って、毎回何か手伝わせてって言うとそう返されるからそれ以上は何も言えなくなる。
私が返せなくなると分かってて言ってるやつ。