はつこい 一ひとめぼれされた私とひとめぼれした会長様ー
2021年度新入生代表 一ノ瀬ひな
春、おじいちゃんが理事長である私立桜坂学園高等部に入学した私は主席だったらしく、おじいちゃんからお小遣い付きで代表挨拶を任された。
別に私以外が代表挨拶したってよさそうなのにな
でも、お小遣いもらえるならやってもいいかも?
とか楽に考えて話をうけたんだよね・・・・・・
でもやっぱり、みんなしたかったかなぁ?
だってほら・・・みんな、なにか話してるよ?
ーーーーーーーーーー生徒sideーーーーーーーーーー
A「ねぇ、あの子が主席の子なんだよね?
小さくてふわふわでかわいいのにすごく頭いいんでしょ?」
B「主席は、満点だったらしいよね・・・・・・
容姿も頭もいいってうらやましすぎる!」
など女子の先輩たちや多くの同級生はすごく歓迎的な印象を持っているみたい!
そして男子たちはというと・・・・・・
C「あんなかわいい子この学校にほとんどいなくね?
俺彼氏に立候補!」
D「お前じゃ無理無理
僕ぐらいかっこよくなきゃね!」
E「俺も狙ってるし、みんな狙ってるだろ」
とひなに夢中らしい
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これらの話が聞こえてないひなはにこにこと自分を見てる先輩方に微笑みながら壇上から小さく手を振った
そして、降壇するときうっかり階段を踏み外してしまった!
ひなは階段から落ちるかもしれないと思い怖くなって目を閉じた
しかし、着地の痛みを感じずそれどころか誰かに抱き上げられた感覚がした
おそるおそる目を開けてみるとそこには心配そうに顔をしかめた先輩がいた
「だいじょうぶ?
どこもケガしてない?」
「はい。ケガはないですよ?
でも大丈夫ではないです・・・・・・