押入れから王子が出てきましたよ?
「まあ、一番好みかなあ、と思うのは、この人です」
と好きなドラマに出ている俳優さんを草原に置いて見せると、みんな、それを覗き込んでいたのだが。
いきなり、王子が、タッと走り出し、いなくなった。
「あっ、王子!」
とみんなが声を上げる。
将軍が彼らにとっては大きすぎるその切り抜きを上から覗き込みながら呟いた。
「うーむ。
王子とは似ても似つきませんね」
「そうですか」
と言った紬に、将軍は、
「でも、私は王子の方が格好いいと思いますよ」
と言ってくる。
まあ、好みもあると思うが。
みんな、ハードル上げてくるなあ、と思う。
草原に置いて見せていたので、他のマスコットも―― 失礼、他の兵士たちもわらわらやってきて、眺め始めた。
「これが紬様の好みの男性らしいぞ」
いや、ちょっといいなってだけなんですけど、と深刻な声で語る人形たちに思う。
と好きなドラマに出ている俳優さんを草原に置いて見せると、みんな、それを覗き込んでいたのだが。
いきなり、王子が、タッと走り出し、いなくなった。
「あっ、王子!」
とみんなが声を上げる。
将軍が彼らにとっては大きすぎるその切り抜きを上から覗き込みながら呟いた。
「うーむ。
王子とは似ても似つきませんね」
「そうですか」
と言った紬に、将軍は、
「でも、私は王子の方が格好いいと思いますよ」
と言ってくる。
まあ、好みもあると思うが。
みんな、ハードル上げてくるなあ、と思う。
草原に置いて見せていたので、他のマスコットも―― 失礼、他の兵士たちもわらわらやってきて、眺め始めた。
「これが紬様の好みの男性らしいぞ」
いや、ちょっといいなってだけなんですけど、と深刻な声で語る人形たちに思う。