腹黒天才ドクターは私の身体を隅々まで知っている。
(ん、柊真待って……あっ、)
(待てません……私ももう限界なんです……分かっているでしょう、美怜?)
美怜? 美怜って、まさか……。聞いたことのある女性の声と名前。
もしかして美怜先生?
〈ちょ、ちょっと聖南……やめときなさいよ……〉
春夏が気まずそうに私を制止するけど、その声を無視した。よせばいいのに、私は息を潜めて鍵を解錠し、ゆっくりと、ドアを少しだけ開ける。
「っ……」
私が見たものは、浴室から出た廊下のところで乱れている男女だった。鷹峯さんは上半身裸、女性の方は下着だけというあられもない格好。
髪が濡れて、雫が滴っている。シャワーを浴びた後だと思う。
やっぱり吉高美怜先生だ……
〈あんたには黙っていようと思ってたんだけど……あれ、黒髪ショートカットのインテリ系セフレ……〉
春夏の言葉に、私は一人納得する。ああ、それって美怜先生のことだったのか。病院に行った時から春夏は気付いていて、でも私に気を使って黙っていてくれたんだろうな。
(待てません……私ももう限界なんです……分かっているでしょう、美怜?)
美怜? 美怜って、まさか……。聞いたことのある女性の声と名前。
もしかして美怜先生?
〈ちょ、ちょっと聖南……やめときなさいよ……〉
春夏が気まずそうに私を制止するけど、その声を無視した。よせばいいのに、私は息を潜めて鍵を解錠し、ゆっくりと、ドアを少しだけ開ける。
「っ……」
私が見たものは、浴室から出た廊下のところで乱れている男女だった。鷹峯さんは上半身裸、女性の方は下着だけというあられもない格好。
髪が濡れて、雫が滴っている。シャワーを浴びた後だと思う。
やっぱり吉高美怜先生だ……
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春夏の言葉に、私は一人納得する。ああ、それって美怜先生のことだったのか。病院に行った時から春夏は気付いていて、でも私に気を使って黙っていてくれたんだろうな。