腹黒天才ドクターは私の身体を隅々まで知っている。

猟奇的な

「さて……邪魔者はいなくなりました」

鷹峯さんの低い声にはっとした時には、私はぽいっと雑にベッドへと投げられていた。

分かる。これ、めちゃくちゃ怒ってる。

「た、鷹峯さん、お風呂っ」

「良いですそんなの、どうでも良い」

うそ、どうでも良くないでしょ。だって私、航大に殴られて部屋の外で床にコケたし。絶対汚いって、お風呂に入るまで寝室には入っちゃ駄目ですって、いつもなら言うじゃん。

「そ、それに、キ、キスっ……嫌だって……」

「それももうどうでも良くなりました。全部貴女のせいです」

鷹峯さんは淡々とした口調で話しながら、私のTシャツとズボンと下着を次々に脱がせていく。私はあれよあれよとスッポンポンにされ、ベッドの上で涙目になりながら胸を押えた。

「一応同意は取りましょう。嫌ですか?」

ここで嫌と言ったらやめてもらえるのかもしれない。こんななし崩し的なのは良くないと思う、でも。

「嫌、じゃ、ない……」

もうずっと、あなたが欲しかったから。

私は首を、横に振った。

「……そうですか。では」

「んっ……」

再びキスの雨が降り注ぐ。鷹峯さんは潔癖症で、トラウマがあって、今まで自分からキスしたことがないと言っていた。その分を全部私にするかのように、角度を変え、深さを変え、何度も何度も私の口を犯していく。

「はぁっ……あ、そこっ……」

さらに彼の手は、器用に私の身体の上を滑っていった。
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