【超短編】とある日の屋上
屋上から去ろうとして
横を通り過ぎようとすると声をかけられた。
「ちょっと!」
横を振り向くと思ったより
顔が近くにあり少しのけぞる。
「今日はって言ったよね。そもそも
自殺なんて金輪際やめてもらっていい?」
「さっきも言ったけど君に関係ないじゃん」
「あんた、ここの生徒でしょ。
じゃあ知りたくなくても君が死んだら
学校でみんなに連絡がいく。
さらには最近じゃ自殺なんてメディアが
追いたがるエサのひとつなんだから
そこで私に迷惑がかかるかも
しれないでしょ」
ってことで死なないでくれる?
彼女はそう言って僕の目を見た。