ファーストソング

あれから俺は色々と準備をして『フユ』が待つ病室に向かう。

この時俺は『フユ』が何故入院しているのか、全く気にならなかった。

『フユ』は本当に俺が来たことを驚いていた。
まぁ、その気持ちも分からなくはないが…。
俺は誠意を見せる男!

決して嘘はつきません!!

そんな感じで何気ない話をしたけど…。

いつの間にか静寂に…。


あれ?俺コミュニケーションこんなに下手だったっけ?


あ!そういえばまだ『フユ』について俺何も知らないよな?
この静寂も辛いし…!

「あ、あのさ!俺の昨日自己紹介しただろ?『フユ』も自己紹介してよ!」
「…自己紹介?」
「そ!ほら、いつまでも『フユ』って呼んじゃまずいっしょ!ね?」

そうそう。
自己紹介!

俺だけ名前を知らないのはアレだし…。

よく医療ドラマであるようなネームプレートがどこにあるか知らないし!

聴かせてもらおうじゃないの!!
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